化粧品広告の薬機法とは何か——基礎から理解する規制の全体像
「化粧品の広告を作ることになったが、薬機法という言葉は聞いたことがあっても、具体的に何を守ればいいのかわからない」——そんな方に向けて、本記事では薬機法の概要と化粧品広告への影響を、現場で役立つ視点からわかりやすく解説します。
第一章|薬機法とは何か
薬機法とは、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の略称です。医薬品・医療機器・化粧品・医薬部外品などを対象として、その製造・表示・広告・販売に関するルールを定めた法律です。
化粧品に関しては、主に次の3点が規制されます。
ひとつ目は「効能効果の標榜」です。化粧品は「医薬品的な効能効果」を広告で謳うことができません。「シワが消える」「シミが治る」「肌が若返る」といった表現は、医薬品でなければ使えない表現です。化粧品として許容されるのは、厚生労働省が定めた56種類の効能効果の範囲内に限られます。
ふたつ目は「虚偽・誇大広告の禁止」です。実際の効果と著しく異なる表現や、根拠のない優良性の訴求は認められません。
みっつ目は「承認前の広告禁止」です。製造・販売の承認を受ける前の製品について、事前に広告することは禁じられています。
第二章|化粧品広告に適用されるルールの全体像
薬機法に加えて、化粧品広告には複数の法律・ガイドラインが重なって適用されます。
景品表示法は、消費者に誤解を与える「優良誤認表示」「有利誤認表示」を禁止します。「業界No.1」「90%が満足」といった表示には、合理的な根拠が必要です。
健康増進法は、健康の保持増進に関する虚偽・誇大な広告を規制します。健康効果を訴求する美容ドリンク・サプリメントとの境界が曖昧な商品では、特に注意が必要です。
薬機法第66条(誇大広告等の禁止)は、「虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない」と定めており、違反した場合は行政指導だけでなく刑事罰の対象にもなり得ます。
第三章|「化粧品に言える表現」の範囲を知る
化粧品広告で使用できる効能効果は、厚生労働省の通達(薬食発第0331015号)によって56種類が定められています。たとえば「皮膚をすこやかに保つ」「乾燥による小じわを目立たなくする」「皮膚にうるおいを与える」などは使用可能です。
一方で「シワを消す」「シミを取り除く」「肌の老化を防ぐ」などは医薬品的な効能効果として使用できません。「小じわを目立たなくする」という表現はOKですが、「小じわを消す」はNGになる——こうした表現の違いに敏感になることが、化粧品広告の現場では必要です。
また、「医師監修」「皮膚科テスト済み」という表現は、監修内容や試験の条件を正確に示したうえで使用する必要があります。根拠のない使用は誇大広告に該当するリスクがあります。
第四章|違反した場合のリスクと代理店の責任
薬機法に違反した場合、行政から措置命令・業務停止命令が出される場合があります。また、66条違反(誇大広告)は2年以下の懲役または200万円以下の罰金という刑事罰の対象にもなっています。
重要なのは、制作に関与した広告代理店やコピーライターも責任を問われる可能性があるという点です。「クライアントの指示に従っただけ」という言い訳は、法的には通用しません。制作側も適切な知識を持って関与することが求められます。
こうしたリスクを避けるために、薬機法管理者・コスメ薬機法管理者といった専門資格を持つ人材が関与した制作体制を整えることが、化粧品広告では重要になります。
まとめ
薬機法は、化粧品広告に関わるすべての人が理解しておくべき法律です。制作の現場では「何が言えて、何が言えないのか」を正確に判断できる専門知識が欠かせません。特に広告制作会社が化粧品案件を受ける場合、薬機法に準拠したチェック体制を整えることがリスク管理の第一歩です。
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公開日:2026年 | カテゴリ:薬機法基礎 | 執筆:ライジング・コスメティックス マーケティング戦略室





