ライジング・コスメティックスは化粧品・健康食品のWEB広告やCRMツールを薬機法に抵触せず
「セールス力のある」広告制作を行います。
ホーム 薬機法 薬機法ライティング完全ガイド|違反リスク回避と効果的な広告表現の極意

薬機法ライティング完全ガイド|違反リスク回避と効果的な広告表現の極意

薬機法画像

薬機法関連の広告表現に悩むマーケティング担当者の方、違反リスクに不安を感じていませんか?本記事では、薬機法に準拠した効果的な広告表現のポイントと違反を回避するための具体的テクニックを解説します。

2025年の法改正ポイントから、健康食品・化粧品の境界線、SNS時代の新たなリスクまで網羅的に学べます。

この記事を読めば、法令を遵守しながらも訴求力の高い広告表現が可能になり、企業の信頼性向上とブランド価値の維持に貢献できるでしょう。

医療機器

薬機法が規制する製品カテゴリーと表現制限の全体像

薬機法が規制する製品は、主に5つのカテゴリーに分類されます。

  • 医薬品:治療目的で、厳格な承認が必要です。
  • 医薬部外品:「薬用」と表示できますが、予防効果の範囲内での表現に限定されます。
  • 化粧品:肌や毛髪への作用を目的とし、「保湿」や「清潔にする」などの機能表現は許容されます。ただし、医薬品的な効能表現は禁止です。
  • 医療機器:リスクレベルに応じたクラス分類があり、クラスが上がるほど表現規制が強化されます。
  • 健康食品:食品扱いのため、疾病関連表現は全面禁止です。「おいしい」「栄養補給」などの機能性に留める必要があります。

医薬品は疾病の治療や予防を目的とするため、最も規制が厳しく、効能効果の表現には承認が必要です。

Web広告ではスクリーンショットの拡散リスク、SNSではインフルエンサーの体験談に特に注意が必要です。パッケージ表記と比べて、デジタル媒体では表現の修正が容易なため、迅速な対応が求められます。

2025年改正で変わった広告表現の重要ポイント

2025年の薬機法改正では、広告表現の規制範囲が大幅に拡大されました。特に注目すべきは、「医薬品的効能効果」とみなされる表現の範囲が広がった点です。具体的には、個人の体験談を根拠にした効果の暗示や「〇〇に効く」といった直接的な表現が新たに禁止対象に加わりました。

健康食品・サプリメントの表現規制

健康食品分野では、「ダイエットをサポート」などの曖昧な表現が規制対象になりました。代わりに、「栄養補給」「食生活を整える」など、機能性表示食品の範囲内での表現が求められます。

  • 従来OK:『代謝アップを応援』
  • 改正後NG:『脂肪燃焼を促進』

デジタル広告では、ステルスマーケティング防止のため、インフルエンサーのPR投稿に「広告」表記が義務化されました。「#PR」だけのハッシュタグでは不十分で、明示的な文言表示が必須です。改正内容を正しく理解し、消費者に誤解を与えない表現を選択することが重要です。

健康食品・化粧品・医薬部外品の境界線と許容表現

健康食品・化粧品・医薬部外品の境界線を理解するには、まず各カテゴリーの法的定義を押さえることが大切です。医薬部外品は、薬機法第二条で「吐きけ防止」「脱毛防止」「保健目的の防除」など特定用途に限定され、医薬品より作用が緩和な製品群を指します。

化粧品は「清潔保持」「美容」「健やか維持」を目的とし、人体への作用がより穏やかなものと定義されています。医薬品的効能を表示すると医薬部外品とみなされます。

許容表現の具体例と注意点

カテゴリー許容表現例禁止表現例
化粧品「うるおいを与える」「毛髪をなめらかに」「にきびを治す」「皮膚を殺菌」
医薬部外品「フケ・かゆみを防ぐ」「日焼けによるシミを防ぐ」「病気を治療」「ウイルスを除去」
健康食品「栄養補給」「食生活をサポート」「血糖値を下げる」「脂肪を燃焼」

 

グレーゾーンを避けるコツは、製品の認可範囲を超えた「疾病治療」や「組織修復」などの表現を使わないことです。例えば、「肌荒れ防止」は医薬部外品の表現ですが、「うるおい不足による肌トラブルをケア」と言い換えると化粧品範囲内に収まります。健康食品では「代謝をサポート」が許容限度で、「痩せる」などの直接表現は厳禁です。

医療機器ライティングの承認効能表現ガイドライン

医療機器の広告表現を作成する際は、厚生労働省が承認した効能効果の範囲内で表現することが最も重要です。未承認の効能や客観的なデータに基づかない誇大表現は、薬機法違反となる可能性が高いため、特に注意が必要です。

クラス分類に応じた表現制限

医療機器はクラスに分類され、クラスが上がるほど広告表現の規制が厳格化されます。クラスIII・IVの高度管理医療機器では、治験データや学術論文で実証された表現のみが許可されます。クラスI・IIの一般医療機器でも、製品の基本的な使用目的や性能を超えた表現は禁止です。

適切な代替表現の具体例

  • 「病気を治す」→「医療的なサポートを提供します」
  • 「絶対安全」→「安全性試験を実施済み」
  • 「最新技術」→「承認済み技術を採用」

表現作成時は、客観的なデータに基づく学術的な記載が求められます。消費者が誤認するような暗示的な表現は厳禁です。特に「治療」「予防」などの医療用語は、承認内容と完全に一致している場合のみ使用可能です。

絶対に避けるべき薬機法違反表現と安全対策

薬機法違反の表現は、知らず知らずのうちに使ってしまうリスクがあります。このセクションでは、「効果」と「効能」の正しい使い分け方から、疾病関連表現のグレーゾーン、ビフォーアフター画像の適切な活用法、そしてSNSでのインフルエンサー起用時の注意点まで、実例を交えて解説します。

違反を未然に防ぐための具体的な対策と安全な代替表現を身につけることで、効果的かつ法的リスクのない広告表現を実現しましょう。

「効果」と「効能」の使い分け実例比較表

「効果」と「効能」の適切な使い分けは、薬機法順守の最重要ポイントです。医薬品・医療機器では「効果」、医薬部外品・化粧品では「効能」の表現が許可されています。この区分を誤ると重大な違反リスクが生じます。

製品カテゴリー別表現比較

製品分類適切表現例誤った表現例
医薬品頭痛を緩和する効果頭痛を根治する効能
化粧品肌のうるおいを保つ効能シワを消す効果

 

医薬部外品の場合は「にきびを防ぐ効能」が許容されますが、「にきびを治療する効果」と表現すると薬機法違反となります。特に化粧品分野では、「美白効果」ではなく「メラニンの生成を抑える効能」といった成分作用に基づく表現が安全です。

  • 「効果」使用可能:医薬品(風邪症状緩和)・医療機器(血圧測定)
  • 「効能」使用可能:医薬部外品(にきび予防)・化粧品(保湿)

表現に迷った際は、「作用」や「特徴」など中立な表現に言い換えることが有効です。例えば、「ダイエット効果」→「体型を整えるサポート」、「美白効果」→「透明感を促す働き」など、具体的な作用機序に基づく表現が推奨されます。

疾病関連表現のグレーゾーン事例7選

疾病関連表現のグレーゾーン事例として、特に注意が必要な7つのパターンを解説します。

疾病名を連想させる間接表現

「生活習慣が気になる方へ」や「体調を整えるサポート」など、特定疾患を直接示さない表現でも、文脈から疾病予防を連想させる場合は規制対象となる可能性があります。例えば、「血糖値が気になる季節に」という季節限定表現は、糖尿病を連想させるリスクがあります。

以下に、表現の言い換え例を挙げます。

  • 「メタボ対策」→「体型が気になる方へ」
  • 「認知機能サポート」→「毎日の活力をサポート」
  • 「目の疲れ対策」→「デスクワーク時のリフレッシュに」

研究データの引用方法

「○○大学研究で実証」と記載する場合、研究対象が動物実験かヒト試験か明記しないと、医療効果を謳っているとみなされる可能性があります。成分の作用機序説明時も、「血流改善」など生理機能表現は、疾病治療と誤解されるリスクがあるため注意が必要です。

危険な表現例安全な代替表現
「菌を99%除去」「清潔を保つお手伝い」
「ウイルス対策」「毎日を快適に過ごすために」

 

ビフォーアフター画像と体験談の適正な活用法

ビフォーアフター画像や体験談を活用する際は、薬機法で定められた表現規制を厳守することが不可欠です。化粧品の場合、たとえ実際の使用結果であっても、「シミが消えた」「肌質が改善した」などの医学的効果を示す表現は使用できません。

画像使用の3つの基本ルール

  • 個人の結果であることを明記(例:「個人の体験であり、効果を保証するものではありません」)
  • 加工前後の撮影条件を統一(照明・角度・メイクの有無)
  • 製品の効能範囲を超えた変化を暗示しない

体験談を掲載する際は、第三者の感想として客観的に表現することが重要です。「私の肌に合っていたようで」という主観的な意見に留め、「この製品で肌トラブルが解決しました」などの断定表現は避けます。医療機器の場合は、承認内容に基づいた表現に限定し、必ず監修医師の確認を受ける必要があります。

製品カテゴリー許容表現例
化粧品「肌の調子が整ったと感じる」
健康食品「毎日続けやすいと好評です」
医療機器「承認された〇〇機能による変化」

 

SNS時代のインフルエンサー発信リスク対策

SNSでのインフルエンサー発信においては、商品PRと個人の感想の境界線を明確にすることが不可欠です。例えば、「この化粧品でシミが消えた」といった表現は、体験談であっても薬機法違反とみなされる可能性があります。企業案件の場合、#PRタグの明記が義務付けられるだけでなく、投稿内容の事前審査がリスク回避の鍵となります。

契約書と審査フローの重要性

インフルエンサーとの契約書には、「疾病治療を連想させる表現の禁止」や「投稿前の企業確認義務」を明文化すべきです。実際に運用する際は、以下の具体策が効果的です。

  • 商品特性に応じたNGワードリストの共有
  • 画像加工のガイドライン作成
  • 緊急削除対応の連絡体制整備

企業とインフルエンサーが協働でコンプライアンスを守ることで、ブランドイメージの向上と持続的な広告効果が期待できます。定期的な勉強会の実施や、過去の違反事例の共有が相互理解を深めるポイントとなります。

プロが教えるリスクが少なく、効果的なライティングテクニック

薬機法に配慮しながらも効果的な広告表現を実現するテクニックを、プロの視点からご紹介します。法令順守と訴求力を両立させる言い換え表現や、重要な審査項目のチェックポイント、社内体制の構築方法まで幅広くカバーします。

違反が発覚した際の対応フローや事前のリスク回避策も解説しているので、安心して広告制作に取り組めるようになります。これらのテクニックを身につければ、コンプライアンスを守りながらも魅力的な広告メッセージを届けられるようになるでしょう。

法令順守しながら訴求力を高める言い換え表現集

薬機法の枠組み内で効果的な広告表現を実現するためには、承認範囲を超えない表現選択と言い換えテクニックが重要です。具体的には、「効果」や「効能」といった直接表現を避け、科学的根拠に基づく成分の特性を伝える方法が有効です。

成分の特性を前面に出す表現

医薬部外品や化粧品の場合、特定成分の機能性に着目した表現が安全です。例えば、ビタミンC配合化粧品なら「メラニン生成に関与するチロシナーゼの活性抑制効果が報告されている成分を配合」と研究結果を引用する方法があります。

いくつか言い換えの例を挙げます。

  • 「美白効果」→「メラニン生成に関わる酵素にアプローチする処方」
  • 「疲労回復」→「エネルギー産生をサポートする栄養素配合」
  • 「アンチエイジング」→「年齢による変化に着目したケア成分」

断定表現を避けるため、「~する可能性があります」「~に役立つと考えられます」といった条件付き表現を活用しつつ、消費者が自然に効果をイメージできる言葉選びがポイントです。体験談を掲載する際は、「個人の感想であり、効果を保証するものではありません」という但し書きを必ず添えることで、法令順守と訴求力のバランスを取れます。

チェックリストで確認すべき10の重要審査項目

薬機法に抵触しない広告表現を作成するためには、網羅的なチェックリストを用いた確認作業が不可欠です。特に以下の10項目は、審査で重点的にチェックされるポイントとして押さえておきましょう。

基本チェック項目

  • 医薬品的な効能効果を暗示する表現(例:「シミを消す」→「明るい肌へ」)
  • 特定の病名や症状への直接言及(例:「アトピー改善」→「乾燥しがちな肌へ」)
  • 断定的な表現の使用(「必ず治る」→「サポートします」)
  • 学術データの出典明記の有無(臨床試験結果の記載時)
  • 比較表現の客観性(第三機関のデータ有無)

カテゴリー別重点項目

化粧品「美白」「保湿」などの機能性表示の範囲内使用
健康食品疾病予防効果の暗示回避(例:「血糖値対策」→「糖の吸収を穏やかに」)
医療機器承認済み効能範囲の厳格な遵守(例:「治療」→「ケア」)

 

同じ表現でも文脈によって違法性が変わるケースがあります。例えば、「血行促進」という表現は、医療機器では問題ありませんが、健康食品で使用すると医薬品効能の暗示と判断される可能性があります。製品の特性と広告媒体の特性を総合的に判断し、専門家監修を受けることが確実なリスク回避策と言えます。

薬機法対応の社内体制構築と専門家監修の活用法

薬機法対応の社内体制構築では、まず多部門連携のチェックフローを確立することが重要です。マーケティング部門が作成した原案を法務部門が法令適合性の観点で精査し、開発部門が製品特性を踏まえた技術的検証を行う、3段階の承認プロセスが効果的です。

専門家監修の効果的な活用ポイント

外部監修者を選ぶ際は、薬事法務の実務経験5年以上で過去3年間に類似製品の監修実績があることを基準にすると安心です。監修依頼時には、「表現の意図」「ターゲット層」「想定される使用シーン」の3点を事前に整理して伝えると、スムーズな対応が可能になります。

社内体制の構築のために、以下の3点に留意しましょう。

  • 月次レビュー:監修指摘の傾向分析と社内基準の更新
  • ダブルチェック体制:重大案件は2名の専門家で相互検証
  • トレーニング記録:社内勉強会の参加状況を人事評価に反映

定期的な体制見直しでは、過去6ヶ月間の修正指摘データを分析し、チェックリストの改訂を行うことが有効です。特に健康食品と医薬部外品の境界事例が増加傾向にあるため、四半期ごとの法規制アップデート情報の共有が必須となります。

違反時の対応フローと事前リスク回避のポイント

薬機法違反が発覚した場合、速やかな対応がトラブル拡大を防ぐ鍵となります。まずは該当広告の掲載停止と原因調査を即座に実施しましょう。行政指導のレベルに応じた対応マニュアルを事前に整備しておくことで、適切な初期対応が可能になります。

違反対応の3ステップ

  • 事実確認:該当表現の特定と影響範囲の把握
  • 是正措置:広告停止・修正と再発防止策の策定
  • 報告対応:行政機関への説明と改善計画の提出

リスク回避には、多層チェック体制の構築が効果的です。営業部門・法務部門・外部専門家による3段階の審査プロセスを導入し、部門間連携で見落としを防ぎます。月次監査と業界動向の分析を組み合わせることで、常に変化する規制環境に対応できます。

チェック項目実施頻度
広告表現監査月1回以上
処分事例分析四半期ごと

 

予防策として、過去3年間の主要な行政処分事例をデータベース化し、自社広告との照合を定期的に実施する方法が有効です。特に健康食品と化粧品の境界領域では、表現の微妙なニュアンスに注意が必要です。

まとめ

本記事では、薬機法に準拠した広告表現の重要性と違反リスクの回避方法について解説しました。効果・効能の表現制限や誇大広告の禁止など、薬機法の基本ルールを理解することで、法的問題を回避しながらも効果的なマーケティングが可能です。

適切な表現例と違反例の比較、専門家によるチェック体制の構築など、実践的なノウハウをマスターすれば、コンプライアンスを守りながらも魅力的な広告展開ができるでしょう。