ランディングページ(LP)の薬機法チェックポイント——構成要素別に解説
化粧品・健康食品のランディングページ(LP)は、薬機法違反が最も発生しやすい広告媒体の一つです。購買転換を強く意識するあまり、表現が過剰になりがちなLPは、行政指導事例にも頻繁に登場します。本記事では、LPの構成要素(ファーストビュー・ボディコピー・お客様の声・CTA)ごとに、薬機法チェックのポイントを整理します。
第一章|ファーストビューのチェックポイント
LPのファーストビュー(画面を開いて最初に見える領域)は、訴求力を最大化するために最もインパクトの強いコピーが入りやすい部分です。それゆえ薬機法違反が起きやすい箇所でもあります。
キャッチコピーの効能訴求。「シワが消えた」「シミが薄くなった」「肌が10歳若返る」などの医薬品的効能訴求がキャッチコピーに入っていないかを確認します。「乾燥小じわを目立たなくする」「うるおいあふれる肌へ」など、化粧品効能の範囲内の表現に整えます。
ビジュアルとコピーの整合性。ファーストビューの背景写真・イメージ画像と、キャッチコピーが組み合わさって「どんな効果があるか」という印象を形成します。劇的な変化を示す写真に強い効能訴求のコピーを重ねると、それぞれ単体では許容範囲でも組み合わせが問題になります。
数字の根拠確認。「発売以来○万本突破」「満足度98%」「リピート率No.1」などの数値が根拠のある形で使われているかを確認します。根拠が曖昧な数値表示は景品表示法違反のリスクがあります。
第二章|ボディコピーのチェックポイント
LPの本文部分(成分説明・使用方法・開発ストーリーなど)では、専門的な説明が長くなるほど薬機法上の問題表現が入り込みやすくなります。
成分説明のパート。各成分の効果・作用を説明する箇所は、医薬品的な効能訴求になりやすいポイントです。「コラーゲン生成を促進する」「メラニン生成を抑制する」(化粧品の場合)などの表現は問題になります。「コラーゲン配合」「潤いを与える成分○○を配合」という事実の表現に留めます。
比較表現のパート。競合他社製品との比較や「従来品比○倍」などの表現には、合理的な根拠が必要です。根拠のない優位性の訴求は景表法違反のリスクがあります。
開発ストーリー・ブランドの哲学のパート。創業の背景や開発のこだわりを語る部分は比較的自由度がありますが、医師・研究者・専門家のコメントを引用する場合は、引用の範囲と内容の正確性を確認します。
第三章|「お客様の声」のチェックポイント
お客様の声は、LPの中で最も薬機法違反が多く見られるパートの一つです。
実際の使用者コメントに含まれるNG表現の扱い。本当に使用者が書いたコメントであっても、「シミが消えた」「シワがなくなった」という表現をLPに掲載すれば、企業側の広告として薬機法の規制を受けます。コメントの内容を化粧品効能の範囲内に収まるよう編集するか、問題のあるコメントは掲載しない判断が必要です。
「個人の感想です」注記の意味と限界。この注記はあくまで「補足情報」であり、NG表現そのものを正当化するものではありません。注記を付けてもNG表現は問題のままです。ただし、注記の省略は景表法上の問題になる場合があるため、付けることは必要です。
星評価・数値化されたレビューの扱い。「★4.8(1000件のレビューより)」などの集計数値を掲載する場合は、収集方法・集計基準・実施時期を明示することが景表法対応として求められます。
第四章|CTAエリアのチェックポイント
購入ボタン・申込フォーム周辺のCTAエリアも、薬機法・景表法のチェックが必要です。
価格表示と景品表示法。定価・通常価格・割引価格を表示する場合、実際に定価での販売実績がない「二重価格表示」は景表法違反です。「通常価格○○円のところ、今なら○○円」という表示には、通常価格での実際の販売期間・実績が必要です。
初回限定オファーの表現。「初回限定50%オフ」「今だけ無料」などのオファー表現は、その条件が事実と一致していることが必要です。「今だけ」という表現を長期間使い続けることは、景表法上の問題になります。
定期縛り・解約条件の明示。定期購入を伴うオファーでは、解約条件・縛り期間・最低購入回数などを見やすい形で明示することが、消費者庁のガイドラインで求められています。これを不明瞭にすることは、特商法・景表法の問題にもなりえます。
まとめ
LPの薬機法チェックは「構成要素ごとに確認する」アプローチが有効です。ファーストビュー・ボディ・お客様の声・CTAと分解してチェックすることで、見落としを防ぐことができます。完成後ではなく、ワイヤーフレームやコピー案の段階から専門家を関与させることが、最も効率的な制作フローです。
ライジング・コスメティックスでは、LP全体の薬機法チェックから、問題箇所の修正提案・代替コピーの提供まで一貫して対応しています。
公開日:2026年 | カテゴリ:薬機法基礎 | 執筆:ライジング・コスメティックス マーケティング戦略室







