お客様の声(UGC)を広告に使う際のルールと活用法
「お客様の声を広告に使えば、信頼性が上がって転換率が改善する」——これは正しい考え方ですが、化粧品の場合は一つの落とし穴があります。お客様の声(UGC)を掲載する際も、薬機法・景品表示法のルールが適用されるのです。本記事では、化粧品広告におけるUGC活用のルールと、効果的な掲載の仕方を解説します。
第一章|お客様の声も「企業の広告」として扱われる
化粧品LPやSNS公式アカウントに掲載するお客様のレビュー・体験談は、たとえ実際の使用者が書いたものであっても、企業がそれを広告媒体に掲載した時点で「企業の広告」として薬機法・景表法の規制対象になります。
つまり「お客様が自分でそう言っていた」という事実は、法的には免責の根拠になりません。企業がその内容を選択・掲載した行為そのものが広告行為であるため、掲載内容の適法性について企業が責任を負います。
よくある問題ケースは「シミが消えた」「シワがなくなった」というコメントをそのままLPに掲載するものです。使用者の正直な体験談であっても、この表現は化粧品として許容されない効能訴求に当たります。
第二章|UGC掲載における薬機法・景表法上のチェックポイント
お客様の声を掲載する際の具体的なチェックポイントを整理します。
効能訴求の確認。コメントの中に「シミが消えた」「シワが減った」「肌が若返った」などの医薬品的効能訴求が含まれていないかを確認します。該当する場合は、掲載しないか、「乾燥が気にならなくなった」「肌がもちもちしてきた」など化粧品効能の範囲内の表現に整えて掲載します。
根拠のない数値・比較表現の確認。「今まで使ったどの化粧品より効果があった」「使い始めて3日で変わった」などの表現は、景表法上の優良誤認につながる可能性があります。特に期間・比較を示す表現には注意が必要です。
「個人の感想です」「効果には個人差があります」の表示。UGCを掲載する際は、この注記をセットで表示することが、消費者への誤認防止と法的なリスク低減の両方に有効です。
第三章|UGCの収集方法と活用のベストプラクティス
効果的かつ法的に安全なUGCを収集・活用するための方法を整理します。
アンケートの設計で回答の方向性を誘導する。購入者向けアンケートで「どのような変化を感じましたか?」と聞くとき、選択肢や例示に化粧品効能の範囲内の表現(「肌のうるおいが続いた」「肌触りが変わった」「メイクノリが良くなった」など)を示すと、薬機法に準拠した表現でのフィードバックが集まりやすくなります。
SNSのハッシュタグ投稿のモニタリング。自社ブランドのハッシュタグがついたSNS投稿を定期的にモニタリングし、薬機法上問題のある表現が含まれる投稿がないかを確認します。問題がある場合は投稿者への個別連絡と、自社広告への非掲載判断が必要です。
使用感・生活変化にフォーカスした質問設計。「この商品を使ってどんな気持ちになりましたか?」「日常のどんな場面で変化を感じましたか?」という質問は、効能の断言ではなく生活体験に関するコメントを引き出しやすく、薬機法上問題になりにくいUGCが集まります。
第四章|LP・SNSでのUGC掲載フォーマット設計
UGCを効果的に見せるための掲載フォーマットの考え方を整理します。
写真付きレビューの活用。テキストだけのレビューより、実際の使用者の顔写真(許可取得済み)や商品写真付きのレビューは信頼性が高まります。ただし写真の加工・演出には景表法上の注意が必要です。
ペルソナに近いお客様の声を優先して掲載する。LPのターゲット像に近い属性(年齢・肌の悩みなど)のお客様の声を前面に出すことで、読者の「自分ごと感」が高まります。
体験の「プロセス」を語るコメントを選ぶ。「使った瞬間のテクスチャーが好きで」「毎朝のルーティンに組み込んでいる」など、使用体験のプロセスを語るコメントは、薬機法の効能訴求に触れずに商品の魅力を伝えられます。
まとめ
お客様の声は化粧品LP・SNS広告の転換率向上に有効なコンテンツですが、薬機法・景表法のルールの上で扱うことが前提です。収集・選定・掲載の各段階でのチェック体制を整えることが、リスク管理と広告効果の両立につながります。
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公開日:2026年 | カテゴリ:コピーライティング | 執筆:ライジング・コスメティックス マーケティング戦略室


